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安心・安全・やさしさの府政を実現するために

耐震性に問題ありと指摘されていた旧WTCの本庁舎移転。8月18目、橋下知事は府庁舎の全面移転を突如断念した。

大震災直後には、大阪城の天守閣にでもいるつもりなのか「津波があれば、指揮官は見えるところで〜WTCの頂上から指示を出す」と豪語していた。

「大阪都構想」の都庁予定地と位置づけ、ベイエリアヘの企業誘致の起爆剤になると、移転案が二度にわたって否決されたにもかかわらず100億円を超える予算の無駄遣いをした責任が問われる。咲洲庁舎の耐震補強も当初の14億円を超え最高130億円もかかる補強案すら出ている。

「大阪都」構想は、橋下知事がぶちあげているかに見えるが、「府下全域の大型インフラ整備を推進するために」と、「大阪州」を提起した、関西経済同友会の提言「関西経済活性化のために大阪府と大阪市の統合を」とうり二つである。

橋下府政は「防災のための大阪都・関西州」と叫びながら「大阪府地震防災アクションプラン」の基本的な府民の責務と役割では自らの安全は自ら守る(自助)」が第一義とされ、河川・海岸の地震対策予算は4割も削減。また府の保健所などの出先機関1割に当たる900人の府職員削減、「消防や水道、ごみなどに係る市町村職員の3割以上削減」を公約に掲げるなど震災の教訓に真っ向から逆行している。

橋下知事は「脱原発」を大阪市長選挙の公約に掲けるとしているがピーク時にエアコンを切れ」と府民に我慢を強要する一方、府内企業2000社に「節電の必要は無い」とメールを発している。太陽光発電への補助金を0にし、関西財界の原発再稼働要請にも口をつぐむなど、原発からの撤退と自然エネルギーヘの転換に向けた発信は一切無い。

大震災と原発、歴史に永く記憶されるであろう2011年に大阪で二つの重要な選挙が行われる。「何かやってくれそう」という幻想を断ち切り、安心・安全・やさしさの府政を実現するために、一人ひとりの決断と行動が求められている。