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すべての職場で賃金引き上げを!

「介護報酬3%引き上げでは焼け石に水、まして底上げでなくまるで成果主義のような加算方式では改善につながらない!」の声が高まり、3月26日野党4党は共同で「介護労働者賃上げ法案(報酬をさらに7%アップ、一人当たり4万円引き上げ、労働者平均水準を報酬単価の基準とする)を国会に提出した。政府は介護・障害分野の労働者の賃金を直接助成する交付金の設置を「経済危機対策」として補正予算に盛り込んだ。

福祉保育労の足かけ4年にわたる人材確保運動は、「福祉人材確保基本指針」・「介護従事者処遇改善法の制定」・「介護報酬3%と保険料への1200億円の補助、障害者自立支援法報酬5.1%の引き上げ」・「経済危機対策の労働者1万5千円の引き上げ(介護4千億円・障害1千億円)」と具体的な有額回答を政府から引き出させてきた。

今回の野党と政府与党の提案は、利用者負担に繋がらない税財源での補助であること、賃金水準の指標の位置づけ、事業者への義務付けなど、この4年間一貫して福祉保育労が主張してきた内容が初めて反映されたものである。

政府与党案の1万5千円の引き上げは10月から実施されるが、@2年半の期間限定であること、A介護労働者に限定されており、他の種別や事務・調理等の労働者が対象にされていないことなど、克服すべき課題は多い。

しかし、運動のとりくみを始めた4年前には想像できなかった成果を、私たちの運動が勝ち取ってきていることを再度かみしめたい。

「赤字補填で精いっぱい。介護3%、障害5.1%の引き上げでは処遇改善につながらない」の大合唱に、もともと今回の引き上げが労働者の処遇改善を目指したものであった
ことを、私たち自らが横に置きすぎていないか。

今回の賃上げ闘争は春闘にとどまらない。

すべての職場で有額回答を引き出す運動を通年闘争としてとりくもう。