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子どもたちの輝く未来を!

「新たな保育の仕組み」について、少子化対策部会の議論が5月19日に再開された。今回の提案は、市町村の保育実施義務をなくし、保護者と民間事業所との直接契約によ
り、保育を「現物給付」から「現金給付」に変えるものである。厚生労働省はこの報告をもとに、公的保育制度を根底から否定し、保育を「市場」に変える児童福祉法「改正」案を提出しようとしている。

高齢者福祉は2000年に現物給付から現金給付へ、「措置」から「契約」へと移行する介護保険制度が導入され、過疎地等で「儲け」がなければ撤退する「保険あって介護なし」の状況が生まれた。

コムスンに代表される不正受給が横行、さらには2度の介護報酬単価の引き下げのもとで、深刻な人材不足問題を生んでいる。

障害者福祉分野では、「介護保険統合」を視野にいれた支援費制度導入、さらに障害者の生きる権利を脅かす、「応益負担」の障害者自立支援法へ、とつながっていく。

障害児の児童施設では、「措置」対象の児童と「契約」の児童が併存、現場で大変な矛盾を生んでいるが「だから児童福祉法、保育の世界も早急に契約に移行すべき」と市場化攻撃が掛けられている。このことを見ても、財界や国のねらいが、福祉に新自由主義を持ち込み、「公的保育制度」の解体で福祉構造改革の総仕上げを図るうとしていることは明らかである。

7月25目から3日間、大阪で開催される全国保育合研は、社会福祉全般にかけられた攻撃、その仕上げとしての保育制度改悪をゆるさないたたかいを進めていく、まさにその
まっただ中での開催となる。

大阪の社会福祉運動の歴史は、全国にさきがけて、「保育」にとどまらない各分野の連帯と共同運動をつくりあげてきたところにある。

高齢者や障害者の運動と運帯し、子どもたちの輝く未来をど真ん中にすえた公的保育制度改悪をゆるさない運動を大阪合研でおおきく発展させよう。