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財政再建と府民の暮らし・福祉の充実を

橋下府知事は就任と同時に「財政非常事態宣言」を発表し、「収入の範囲内で予算を編成する」として、7月末までの08年度暫定予算案を出しています。

本予算については、二つのプロジェクトチームで、府のすべての事業、出資法人、公の施設をゼロベースで見直し、6月中頃をメドに改革プログラム案を策定して反映させるとしています。

また府の財政収支見通しでは、08年度から16年度の9年間で、6500億円の歳出削減策を講じなければ、財政健全化団体に陥るとの試算を出し、削減の対象として「私学助成や府単独医療費助成など府民サービスをまかなう一般財源と人件費」をあげています。

08年度に1100億円、その後も16年度まで毎年900億円〜5400億円、総額6500億円の歳出削減が必要という試算です。

はじまった橋下府政では、財政再建とそのための府民の覚悟だけが強調されていて、そもそもなぜ大阪府が財政危機に陥っているのか、これまでの府政への反省もなく、その原因には一切触れようとはしていません。

暫定予算案では、財政危機の原因である無駄な開発事業「水と緑の健康都市」や阪神高速道路建設ヘの出資などは継続して、府民の暮らしや福祉にかかわる127事業の補助金や負担金は予算への計上を見送っています。

見送られた補助金や負担金は、学童保育の施設改善の費用や認可外保育施設の認可化促進事業費、市町村振興補助金などで、国の予算で府にこの4月から配置予定の900人の教員増や夜間中学校の就学援助費なども見送られています。

財政危機の原因である無駄な開発事業をやめ、同和予算の削減、大企業への応分の負担を求めれば、全国でも最低レベルまで低くなっている府民の教育、医療、福祉に関係する事業を切り捨てなくても、財政再建は可能です。太田府政以上に府民に犠牲を押し付ける橋下府政の本質を明らかにし、府民の暮らしと福祉の改善、福祉人材確保の府独自施策を求める府民共同の運動をすすめましょう。