■組合の主張・焦点■ | 戻る |
たたかいの焦点は教育基本法改悪阻止 臨時国会が12月15日までの会期で開催されている。憲法改悪を阻止し、将来にわたって平和を守るうえで、この国会の審議の行方は重要である。 自民・公明両党は、教育基本法改悪法案をはじめ国民投票法案、防衛庁設置法「改正」案、テロ特別措置法延長法案、道州制特区推進法案の5法案を重要法案と位置づけて、この国会での成立をめざしている。とりわけ安倍内閣は、教育基本法改悪法案を最重要法案に位置づけ、衆院教育基本法特別委員会での早期の審議入り、採決をねらっている。 教育基本法改悪法案は、教育基本法の第2条(教育の方針)と第10条(教育行政)を改悪して、国を愛する態度の明記と教育の国家統制をめざしている。 第2条では教育の目標として5つの目標を掲げ、5番目の目標で「我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」と、国を愛する態度を養うことを掲げている。 教育基本法第10条(教育行政)では、「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立」が目標にさだめられているが、改悪案では第16条で「国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行わなければならない」と国家統制を強めるものとなっている。 9月に日の丸、君が代をめぐり東京地裁は、都教委の通達や校長の職務命令が違法であると判決を下した。都教委は起立しての国歌の斉唱、ピアノ伴奏を教職員に職務命令として強制していたが、命令に従わない教職員を懲戒処分にしていた。判決は都教委の通達や校長の職務命令が、憲法第19条の思想・良心の自由権の侵害、教育基本法第10条が定める不当な支配にあたり違法であるとの判決を下している。 教育基本法の改悪は国を愛する態度を養うことの明記や国家統制の強化により、東京都の都教委通達や校長の職務命令を合法化して、戦争をする人づくりをすすめるもので、教育基本法の改悪阻止は憲法改悪阻止の第一歩である。 |