■組合の主張・焦点■ | 戻る |
「郵政民営化」法案を廃案にし、総選挙を 8月13日は延長国会の会期末である。今国会の会期延長は、「郵政民営化」法を何がなんでも成立させるという小泉自公内閣の執念による。ところが「郵政民営化」法案は衆議院ではわずか五票差で成立したが、参議院ではマスコミからは成立の正否予測がこもごも噴出している。 このような事態の下で、小泉首相は参議院で法案が成立しない時は衆議院を解散・総選挙するとしている。いまや、自民党は「党内分裂選挙の危機」をはやしたて、議員は週末に地元に帰り国会を往復しているという。同じように、公明党も民主党も急濾の総選挙準備に必死だという。共産党も「国会解散は不当だが解散されれば受けて立つ」と、これまた総選挙の準備に入っている。 「郵政民営化」は、これまでの郵政公社を窓口ネットワーク会社、郵政事業会社、郵便貯金会社、郵便保険会社の四つの株式会社に分割し、さらに窓口ネットワーク会社、郵便貯金会社、郵便保険会社のそれぞれを地域分割するかどうかは新会社の判断に任せるというものである。現在、全国には約25,000ヶ所に郵便局があり、郵便ポストは178,000本あるという。そして郵便貯金は235兆円、簡易保険は124兆円と359兆円もの国民の零細で貴重な貯蓄金が集まっている。わが国の預貯金総額は約1,020兆円であり、その35%は郵政公社が占めている。「郵政民営化」は結局のところ、郵政公社に集まった国民の貴重な預貯金を大銀行やアメリカ資本の食い物にすることが最大のねらいである。 「金融ビッグバン」という規制緩和のルツボの中に、国民の貴重な貯蓄を投げ出して国民のくらしと安心は大丈夫なのであろうか。 「郵政民営化」は小泉勢力だけでなく、いま国会で反対する民主党や自民党反小泉派も政治手法に反対しているのであって、「郵政民営化」そのものには賛成の立場である。仮に解散・総選挙になるなら、「規制緩和推進論者」や「市場化万能論者」ではなく、国民生活を守る候補者を国会におくろうではないか。 |