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国会の会期延長とはなにごとか・・・

国会は、19日の会期末を前に18日に55日間の会期延長を決め、22日に介護保険法の改悪を成立させて休会に入った。会期延長をきめて休会するのは、24日告示・7月3日投票の都議会選挙のためである。国会の会期延長は、まだ未成立の郵政民営化法案をどうしても成立させるための措置だという。

マスコミ報道は、連日のように郵政民営化法案のなり行きに集中し、改悪・介護保険法の報道は片隅においやってしまった。もちろん郵政民営化法案も国民にとって重要な課題であるが、改悪・介健保険法もそれにおとらず国民生活に直結する重要な案件である。マスコミは都議会選挙後には引きつづいて郵政民営化法案の報道に明け暮れるのであろうが、その陰にあって「障害者自立支援法案」が同時に審議されることになっている。

「障害者自立支援法案」は対象を障害者においた法律であるが、その内応は改悪・介護保険法とあわせて、わが国の社会福祉・社会保障制度の根幹をゆるがす国民的な重要法案である。

会期末までに成立しないからといって会期延長をはかり、都議会選挙があるからといって延長しながら審議を中断する。このように国会が政府と与党の便宜だけでもたれる現状は、国会を軽視し、しいては政治屋集団がわがもの顔に政治を私物化する以外の何ものでもない。このような国民無視の政治風潮を、マスコミは薄っぺらな政治ドラマであるかのように連日報道し、国民の政治不信と政治ばなれをあおるかのような姿勢に終始する。

東南アジア諸国から批判の集中する「靖国神社参拝」問題、自衛隊派兵と憲法改悪・教育基本法改悪問題、景気回復と税制・地方自治問題、年金見直しや介護保険をはじめ、社会保障・社会福祉制度の大改悪等々、日本の将来と国民生活をめぐる政治諸課題は、国会に山積みされている。

どうやって政治を国民の手にとり戻し、現行憲法のとく「主権在民」を実効させるのか今ほど重要なときはない。その意味でも都議会選挙は重要だ。