■組合の主張・焦点■ | 戻る |
貧しさを自覚して、要求を語り合おう 大寒を過ぎ、暖かさに向っているはずだが寒い日がつづく。関西では、奈良・東大寺の"お水取り"(3月12日)を待って、やっと春らしい暖かな日々がおとずれる。 ところで、小泉内閣は景気上昇をやたらと宣伝し、「構造改革」の成果が現れはじめたという。たしかに一部の大企業は空前の高利益をあげ、トヨタは米フォード社を抜き世界第2位の自動車メーカーとなった。また、三菱自動車はイラク戦争で「経済制裁」の解けたバクダットに進出し、他社に先がけてイラクヘの自動車販売を始めるという。いまだ毎日のように銃声が鳴り響く戦場に、自衛隊といっしょになって経済進出をすすめる姿は、まさに今日のわが国を象徴するかのようである。 株価が上がり、一部大企業は空前の高利益を得ているかもしれないが、それだけで景気は回復したとする小泉自公内閣の姿勢は、あまりにも説得力に欠ける。とりわけ中小企業の集中する大阪では、中小企業の大半が「景気回復を感じない」と、経済専門の調査でも答えている。さらに、府民の暮しむきはどうであろうか。生活の「向上感」「安定感」は無きにひとしく、ますます「不安感」がつのるばかりである。 昨年秋からの医療保険や酒税の値上げで、すでに国民には四兆円の負担が重くのしかかっている。加えて、今国会には年金保険料やこれまでの税控除をなくして、あらたに三兆円の国民負担を強いる改悪案が、すでに小泉自公内閣によって準備されている。 生活向上と要求実現を、全労働者が統一してたたかうのが「国民春闘」である。 ところで、"貧すれば鈍する"というが、要求は"貧しければ貧しいほど高くなる"ものではない。じっとしていれば、貧しいワクのなかで"貧しい要求"..しか持てなくなってしまう。「貧しい生活」実態の自覚とそれをもたらす社会的原因を語り合ってこそ、要求はおおきく豊かになる。 はたらく仲間で仕事と生活をおおいに語り合い、要求をたかく掲げ、「国民春闘」にしていこうではないか。 |