「大阪都構想」住民投票の否決の結果について(談話)[2020/11/2]
当初劣勢が伝えられる中、コロナ禍にもかかわらず、「大阪市を失くすな」「都構想よりもコロナ対策を」「政令都市大阪市の力で福祉の拡充を」と奮闘された組合員の皆さん、またご支援いただいた中央および関西の組合員の皆さんに心より感謝と敬意を表します。
今回二度目の「大阪都構想」の住民投票での否決の結果は、大阪市を守ろう、大阪の地方自治と暮らしを守ろうと奮闘した私たちと、その訴えに応えた大阪市民の勝利といえます。「大阪都構想」を阻止できたことで、大阪市の存続が決まり大阪市民の暮らしと福祉の拡充にむけて、大きな展望を切り開く土台を守ることができました。また同様に大阪市民の福祉を支えてきた関係事業所にとっても、引き続き事業を継続し、発展させる条件を確保できた点でも、大きな勝利といえます。
住民投票は、序盤から松井大阪市長、吉村大阪府知事の大阪維新の会のウソと誤魔化しとのたたかいでした。大阪維新の会は、「大阪都構想」が描く成長戦略がコロナ禍によって見通しが立たないにもかかわらず、「一過性」のものと市民の疑問に答えないばかりか、「大阪都構想」の協定書には、「住民サービスの維持に努める」としか書かれていないにもかかわらず、「市民サービスはアップします」と市民にウソの宣伝を行いました。そして、私たちの「特別区になれば自主財源が大幅に減り、住民サービスは低下する」との指摘に対し、まともに反論もせず、「『都構想で住民サービス低下』はすべてデマです」とのチラシを投票日に配り、市民の目を欺こうとしました。こうした大阪維新の会のウソと誤魔化しに対し、「大阪都構想」が大阪府に財源と権限を集中してカジノ誘致など無駄な開発をすすめていく狙いと市民サービスが確実に低下することを明らかにしていったことが、再び「大阪都構想」の住民投票で否決することができました。
今後はこの勝利を力に、住民投票で訴えてきた政令都市大阪市の権限と財源を活かし、コロナ対策の強化、市民の暮らしと福祉を守り、拡充するために引き続き奮闘する決意です。改めて「大阪都構想」阻止のために奮闘された組合員の皆さんに、心より敬意と感謝を申し上げます。
2020年11月2日
全国福祉保育労働組合大阪地方本部
書記長 島村 一弘